振袖のお手入れはどうすればいい?正しい保管方法を解説!

公開日:2022/12/15

振袖は着ている時も気を遣いますが、手入れや保管も注意して行わなければいけません。適切に手入れ・保管しなければ、振袖がしわになったり傷んだりして、きれいに着られなくなってしまいます。そこで、今回は振袖の正しい手入れの仕方を紹介します。晴れの日を華やかにするために、ぜひ参考にしてください。

振袖を収納する前にやるべきこと

振袖を収納する前に、まずきちんとお手入れしてください。着た後脱いだままにしたりすぐに収納したりしてはいけません。湿気は振袖の生地を傷める原因になってしまうため、着物と帯、長襦袢をハンガーにかけて陰干しします。この時、直射日光だけでなく蛍光灯の光も避けましょう。

数時間から半日ほど干すと、湿気が抜かれてしわがきれいに伸びます。この状態で柔らかいブラシを使い、ほこりを払っておいてください。

汚れやシミがある場合、シミ抜きの作業が必要になります。自宅で行うこともできますが、振袖はとても繊細です。正しくシミ抜きしなければ、余計に汚れが目立ったり生地が毛羽立ったりしてしまう可能性があるので注意が必要です。

自信がない方は、和服を取り扱っているクリーニング店に任せることをおすすめします。保管する前にきれいな状態にしておくことで、振袖を長持ちさせることにつながるでしょう。

目立った汚れがない場合クリーニングは不要

振袖に目立った汚れがなく、適切にお手入れできれば毎回クリーニングに出す必要はありません。1月の成人式で着た振袖を、年内にまた着るは充分可能です。ただ、次に着る機会が未定だという方は、丸洗いしてきれいにしておいてください。

振袖の適切な保管方法

振袖を補完する環境は非常に重要です。湿気が少なく、直射日光や蛍光灯の光が当たらない涼しい場所に保管してください。風通しがよく湿度が低い部屋を選ぶことをおすすめします。

収納するアイテムも重要で、もっとも適しているのは桐たんすです。木製のたんすは湿気がこもりにくくカビにくいという特徴を持っていて、和服をしまうために作られています。桐の香りは虫を寄せ付けない効果がある点も魅力的です。

衣装ケースを使う方法もある

木製のタンスを持っていないという方は、衣装ケースに入れるという方法もあります。こちらも桐製のものを使うと、安心して保管しておけるでしょう。長さや幅があるものを選び、振袖をたたんだ状態で平らに保管しておいてください。

衣装ケースはプラスチック製のものが多くなっていますが、湿気がこもりやすくなっているので振袖の収納に使うのはおすすめできません。どうしても桐のタンスやケースを用意できない場合は、プラスチックの衣装ケースに除湿剤を多く入れてこまめに管理することが大切です。

和服用の保存袋はしわに注意

安価な収納方法を探している方は、和服・着物用の保存袋を使ってみてください。ほかの方法に比べ、手頃な値段で買えるというメリットがあります。しかし、たんすやケースにしまうよりしわになりやすいため、保管の際にはほかの衣類との間にスペースをつくり、真っすぐ干すことを心がけましょう。

注意するポイント

除湿剤と防虫剤は忘れずに入れてください。たんすやケースは壁から10cmほど離して置きましょう。壁に密着していると、湿気がこもりやすくなってしまいます。しまったまま放置しておくのではなく、半年から1年に1回ほどのペースで風通しのいい場所に干す日を作ってください。

振袖と襦袢、帯など長い衣類はたんすにしまって、小物類は別の引き出しや小物入れに収納することをおすすめします。

折りジワがつきにくいきれいなたたみ方を習得しよう!

振袖をたたむ際のコツを紹介します。まずは肩山の方を左前にして、振袖を平らに広げます。そして手前の脇の縫い目で折り、そこからさらに手前に折ってください。

左右の襟先をぴったりとあわせて襟を整えたら、左右両方の脇線をあわせます。左袖をかえして身頃に重ね、裾を肩山の部分まで持ってきて二つ折りにします。そのまま肩山と身頃の下を持って裏返し、手前の袖を身頃にあわせましょう。

あとは身頃の長さにあわせるように袖をたたみ、たとう紙の中に収めて終了です。たとう紙とは和服をしまうための長方形の和紙のことであり、除湿効果が高くカビの発生を防ぐ効果が期待できます。

帯や長襦袢はどうする?

帯は模様がある側を表にして半分に折ります。金箔が使われている刺繍の部分は、剥がれないよう和紙を当てて保管してください。

長襦袢は襟を左側にして広げ、脇の縫い目の部分を内側に折ります。下前の脇の縫い目を身頃の真ん中に持ってきて、袖は袖口の折り目から1㎜ほど内側になるよう折り返しましょう。上前も同様の手順でたたみ、裾を持って二つ折りにして完成です。

まとめ

振袖のお手入れや保管の仕方について説明しました。きれいな状態を保つためには、湿気と虫の被害から振袖を守ることが重要です。着終わった後は陰干しして湿気を取り除き、必要に応じてシミ抜き・汚れ抜きをしてください。桐たんすは折りたたんだ振袖をしまうのにもっとも適切な道具です。たたみ方のポイントを押さえ、振袖を長く愛用してください。

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